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「ナレッジワーク」の見える化

「ナレッジワーク」の進め方には現存する業務フローに囚われない、所謂「非定型・非線形ワーク」が多くなる事は
想像に難くありません。しかし、現場「ナレッジワーク」部隊を調べてみると、少なくとも次の三つのケースや視点
では「定型・線形業務」的な手順/手順化が必要であり、総じてそこに「ナレッジワーカー」間ならではの必然性や
新たな切り口を見出す事ができます。

一つ目は、当然ではありますが、成果として「新たな目的に対する業務フローの設計」が求められているケースです。
この場合の「ナレッジワーク」とは、対象となる目的を達成し続ける「最適な定型・線形業務フロー」を精錬して
生み出す為の試行錯誤的な「非定型・非線形ワーク」と言えます。

従って最も効率的には、その新たな業務フローの仮説が現実的に定型化・ルーチン化できるかどうかについて、
「何を、どの様に、どんな形に整えるか」を「定型・線形業務フロー」に沿って落とし込み可視化、共有し続ける事が、
ぶれない「ナレッジワーク」の根幹になり得るという点で重要となります。

二つ目は、「ナレッジワーク/ワーカー」の業務成果評価を行うKPI/指標作成・活用のケースです。
「ナレッジワーク/ワーカー」に限らず、業務の成果評価を行う為にはその活動に定点的な観測点をおき、
当初目標に対する進捗管理や実態を踏まえた方向修正、該当活動中止等の判断機会を設けなくてはなりません。

実際ほぼ全ての対象部隊で「目標(研究)設定」「月次報告」「企画書精査」「情報共有ミーティング」等の何がしかの
「報告機会/フォーマット」が設計され、その作成・提出の時期や手順、次の段階に進む見極めの場が設けられており、
そのサイクルの中で「ナレッジワーク」を目的通り進めてゆくかが「ナレッジワーカー」の責務となっています。

しかし、特に短期的売上・利益と言った判り易い定量的測定指標が設定しづらい「ナレッジワーク」はややもすると
「手放しの非定型業務」になる危険性があり、フレームワークとして大きく外側から識別可能な定型・線形的測定部分の
必要性は、実は「スキルワーカー」のそれ以上に厳密に設定される事が重要であると言えるでしょう。
同時に、この状況/行為の観測点は「ナレッジワーカー」間での相互認識や相乗・連携効果を高める事にも繋がります。

三つ目は活動の中で生まれた、得られた情報・経験の再利用と再現性含めた資産化が必要とされる場合です。
「ナレッジワーク」の精度・スピードを高めたり、従事する「ナレッジワーカー」を数多く育成し対応範囲を広めてゆく事は
今後の企業戦略として非常に重要な、新たな競争原資となる資産形成・活用戦術と言えるでしょう。

その視点で、「ナレッジワーク」の過程で収集された1次データは勿論、分析・文書化されたデータ群は価値ある再利用可能な
資産として管理されるべきですが、現実的にそれらは「ナレッジワーカー」内部に俗人化し経験則・暗黙知として蓄積され、
最悪、本人のその「知恵の囲い込み」が逆に本人評価を高めたりしてしまうと「負の連鎖」が始まります。
又、「ナレッジワーク」内部のブレストやアイディア、討議プロセス等も形式化し辛く、結局「判断された最終成果」と
当事者間だけの「苦闘の思い出」になってしまいがちです。

実は今回対象とした各部隊マネジメント層には、この三つ目の点が最も重要な課題と認識されていました。
つまり、「ナレッジワーク」に該当する業務のマニュアル化は無理だとしても、そのアウトプット精度・品質の向上と資産化、
作業工数・人員の最適化や年間計画の進捗管理の視点から「ナレッジワークの見える化フロー」を構築したいと言う要望です。

同時に、本質的には「ナレッジワーク」のプロセス(行為)とそこにあった意思決定要素(情報群)について
「目標(課題)をどの様に構造化・分解・設定したのか」「どの順番で、どの様に行われ、結果どの様になったか」と言った
流れや纏まり、因果/相関関係を開示する事で、高確率で成果を創出するであろう「ベースワーク・成果行動パターン」
≒「ナレッジワーク用のフレームワーク」を見い出し、「ナレッジワーカー」の作法として教育・育成に繋げたいという思いがありました。

「ナレッジワーク」をどの様に進めるべきか、どの点を見える化すべきかは、取り組む内容・求められる成果次第ですが
ここで明らかに必要とされる機能は、いずれの場合でも利用者・管理者のマイルストーンとなる「手順」と
「共有すべき行為・要素情報の構造」の可視化が必要とされる点であり、それらが実業務の流れや纏まり、因果/相関関係を
指し示している事が感じ取れる表現となっている事だと考えました。

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