
FAX送付状の書き方と電子化のメリット【2025年最新版】
公開日:2025年6月25日 更新日:2025年9月2日
FAX送付状の書き方と電子化のメリット【2025年最新版】
FAXは2025年現在も多くの企業で利用されている通信手段です。特に取引先とのやり取りでは、請求書や納品書などの帳票類をFAXで送受信するケースも少なくありません。
FAXを送信する際に添付する「FAX送付状」は、送信内容の概要や枚数、送信者・受信者の情報などを記載した文書です。送付状を添付することで、受信者側が送信内容を把握しやすくなり、誤送信や紛失などのトラブルを防ぐことができます。
本記事では、FAX送付状の基本的な書き方と、2025年の電子帳簿保存法完全施行に対応したFAX業務の電子化によるメリットについて解説します。
FAX送付状とは
FAX送付状とは、FAXを送信する際に最初のページとして添付する文書のことです。送信者と受信者の情報、送信日時、送信内容の概要、送信枚数などの情報を記載します。
FAX送付状を添付することで、受信者側が送信内容を把握しやすくなり、誤送信や紛失などのトラブルを防ぐことができます。また、送信内容に関する注意事項や連絡事項を記載することもできます。
FAX送付状は、ビジネスシーンでの基本的なマナーとして定着しており、特に初めての取引先や重要な書類を送信する際には必ず添付するようにしましょう。
FAX送付状の書き方
FAX送付状には、以下の情報を記載するのが一般的です。
1. 送信日時
FAXを送信する日付と時間を記載します。日付は西暦または和暦で記載し、時間は24時間表記または午前・午後の区別を明記します。
例:2025年6月1日 14:30
2. 宛先情報
FAXの送信先となる会社名、部署名、担当者名、FAX番号を記載します。担当者が特定されていない場合は、部署名のみの記載でも構いません。
例:株式会社〇〇 営業部 △△様 FAX:03-XXXX-XXXX
3. 送信元情報
FAXの送信元となる会社名、部署名、担当者名、連絡先(電話番号、FAX番号、メールアドレスなど)を記載します。問い合わせがあった場合にすぐに対応できるよう、直通の電話番号やメールアドレスを記載するとよいでしょう。
例:株式会社□□ 総務部 ◇◇ TEL:03-XXXX-XXXX FAX:03-XXXX-XXXX Email:xxx@xxx.co.jp
4. 送信枚数
FAX送付状を含めた総送信枚数を記載します。送付状を除いた枚数を記載する場合は、「送付状を除く〇枚」と明記します。
例:全5枚(送付状を含む)
5. 件名
FAXの内容を簡潔に表す件名を記載します。受信者が一目で内容を把握できるよう、具体的かつ簡潔な件名を心がけましょう。
例:「〇月分請求書の送付について」「打ち合わせ日程の確認について」
6. 本文
FAXを送信する目的や内容の説明、特記事項などを記載します。簡潔かつ明確な文章を心がけ、必要に応じて箇条書きなどを活用するとよいでしょう。
例:「先日ご依頼いただきました〇月分の請求書を送付いたします。ご確認のほど、よろしくお願いいたします。」
7. 注意事項や連絡事項
必要に応じて、FAXの内容に関する注意事項や連絡事項を記載します。例えば、「至急の確認が必要」「機密情報を含む」などの情報を記載することで、受信者側の対応を促すことができます。
例:「本FAXは機密情報を含みます。取り扱いにご注意ください。」
FAX送付状のテンプレート例
以下に、一般的なFAX送付状のテンプレート例を示します。このテンプレートを参考に、自社の業務内容や送信内容に合わせてカスタマイズしてください。
FAX送付状
送信日時:20XX年XX月XX日 XX:XX
宛先:株式会社〇〇 △△部 □□様
FAX番号:XX-XXXX-XXXX
送信元:株式会社◇◇ ××部 ○○
TEL:XX-XXXX-XXXX
FAX:XX-XXXX-XXXX
Email:xxxxx@xxx.co.jp
送信枚数:全X枚(送付状を含む)
件名:XXXXXXXXXXXXXXXXXX
——————————————
〇〇様
平素より大変お世話になっております。
株式会社◇◇の○○です。
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
ご不明な点がございましたら、お手数ですが上記連絡先までご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
——————————————
※本FAXは機密情報を含みます。誤送信の場合は、お手数ですが上記連絡先までご連絡の上、破棄していただきますようお願いいたします。
このテンプレートは一例ですので、自社のブランドイメージやコーポレートカラーに合わせてデザインを調整したり、ロゴを追加したりするとよいでしょう。また、定型的に送信する内容がある場合は、その内容に特化したテンプレートを作成しておくと効率的です。
FAX送付状の電子化によるメリット
2025年の電子帳簿保存法完全施行に伴い、帳票の電子化と効率的な管理がますます重要になっています。FAX送付状を含むFAX業務全体を電子化することで、以下のようなメリットが得られます。
1. 業務効率の向上
FAX送付状を電子化することで、テンプレートの作成・保存・再利用が容易になります。また、送信先情報をデータベース化することで、宛先の入力ミスを防ぎ、送信作業の効率化が図れます。
さらに、インターネットFAXサービスを利用することで、FAX機器や電話回線を用意する必要がなく、パソコンやスマートフォンからでもFAXの送受信が可能になります。これにより、テレワーク環境でもFAX業務を継続できます。
2025年4月17日からは、コクヨの「@Tovas」とYoom株式会社提供のハイパーオートメーションツール「Yoom」との連携も開始され、クラウドサービスから出力されるPDFファイルやマスタ情報を「Yoom」からノーコードで「@Tovas」へ連携することが可能になりました[※1]。
2. コスト削減
FAX送付状を含むFAX業務を電子化することで、用紙代や印刷コスト、FAX機器の維持費などを削減できます。また、電子化によりペーパーレス化が進み、保管スペースの削減にもつながります。
さらに、インターネットFAXサービスを利用することで、FAX専用の電話回線費用も削減できます。特に、大量のFAXを送信する企業にとっては、コスト削減効果が大きいでしょう。
3. 送信履歴の管理と検索性の向上
FAX送付状を含むFAX業務を電子化することで、送信履歴をデータとして保存・管理できます。これにより、「いつ、誰に、何を送ったか」を簡単に検索・確認できるようになり、トラブル発生時の対応も迅速に行えます。
また、電子データとして保存することで、法令で定められた保存期間を満たしつつ、物理的な保管スペースを必要としないというメリットもあります。
2025年5月13日からは、コクヨの「@Tovas」に帳票を「受け取る」機能が追加され、帳票の送受信機能を兼ね備えたサービスとして生まれ変わりました。これにより、帳票業務全体の効率化と人手不足の解消が実現できます[※2]。
4. セキュリティの向上
FAX送付状を含むFAX業務を電子化することで、誤送信のリスクを低減できます。インターネットFAXサービスでは、送信前に宛先確認機能があったり、送信結果をリアルタイムで確認できたりするため、従来のFAX機器よりも安全に運用できます。
また、電子データとして暗号化して保存・送信することで、情報漏洩のリスクも低減できます。特に、個人情報や機密情報を含むFAXを送信する場合は、セキュリティ面での配慮が重要です。
2025年3月6日からは、コクヨの電子帳票配信システム「@Tovas」と、アステリア株式会社提供のデータ連携ツール「ASTERIA Warp」とのシームレスな連携を実現する「ASTERIA Warpアダプターfor@Tovas」が提供開始され、多様な基幹システムとの連携が容易になりました[※3]。
FAX送付状の電子化を実現するサービス「@Tovas」
当社のSaaS・クラウド型のインターネットFAXサービス「@Tovas」は、FAX送付状を含むFAX業務全体の電子化を実現するサービスです。
「@Tovas」は、請求書や納品書、注文書などの帳票をワンクリックで送信できる帳票Web配信クラウドサービスです。インターネットの回線のみで送受信ができ、電話回線やサーバーは不要です。大量の一斉送信でもスムーズに対応でき、相手先は通常のFAX機で受信できるため、取引先にも負担をかけません。
また、送受信の履歴を第三者的に記録・証明する「情報トレーサビリティ」を提供しているため、請求書などの帳票におけるセキュリティも安心です。
さらに、各社の帳票ツール、業務アプリケーション、基幹システムと連携し、FAX送信の自動化を実現する連携モジュールが利用できるほか、FAX以外も郵送・電子ファイルなどさまざまな送信形式に対応しています。
2025年5月13日からは帳票の「受け取る」機能も追加され、帳票の送受信機能を兼ね備えたサービスとして生まれ変わりました[※2]。「@Tovas」の帳票を「受け取る」機能では、明細書・納品書などのあらゆる帳票を「電子ファイル(Web・メール)」「FAX」「郵送」で受け取れるようになります。
また、帳票の受け取り後に発生するデータ入力作業もアウトソーシング可能で、システムと人によるサポートでお客様を支援します。「帳票を受け取る方法がさまざまで煩雑になっている」「受け取った後の工程で、人の目で見てシステムに手入力しているため時間がかかる」といったお悩みをご利用中のシステムとの連携や帳票業務のアウトソーシングで解決し、「帳票業務全体の効率化」、「人手不足の解消」を実現します。
FAXの送付状作成をはじめとした帳票等の配信業務において、総合的なコストの削減と効率化を目指すなら、ぜひ一度ご相談ください。
参考文献
[※1]: コクヨ株式会社「電子帳票配信システム「@Tovas」とハイパーオートメーションツール「Yoom」がサービス連携を開始」2025年4月17日
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001049.000048998.html
[※2]: コクヨ株式会社「電子帳票配信システム「@Tovas」に帳票の受け取り機能が追加」2025年4月2日
https://www.kokuyo.co.jp/newsroom/news/category_other/20250402cs1.html
[※3]: コクヨ株式会社「電子帳票配信システム「@Tovas」と基幹システムのシームレスな連携を実現!「ASTERIA Warpアダプターfor@Tovas」を提供開始」2025年3月6日
https://www.kokuyo.co.jp/newsroom/news/category_other/20250306cs1.html