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請求書とは?作成時のチェックポイントや送り方まで徹底解説

請求書とは?作成時のチェックポイントや送り方まで徹底解説

公開日:2024年6月12日 更新日:2024年7月5日

一般的に、経理部門では請求書の発行や受領に関わる業務も多く行っています。請求書は商品やサービスを提供した際に、代金の支払いを求めるために納品先へ送る書類のことです。自社および取引先にとって重要な書類であるため、作成や送付にトラブルがないようにしなければなりません。

今回は、請求書とは何か、役割や必要性などを解説します。請求書を作成する際のチェックポイントや送り方も解説するので、ぜひ参考にしてください。

請求書とは?

企業が取引をする際には、見積書や納品書、請求書などさまざまな書類の授受が発生します。その中で、請求書は納品先から代金を受け取るための重要な書類です。ここでは、請求書とは何かについて詳しく解説します。

請求書の法律上の意味

請求書とは、取引相手に請求金額を伝えるために商品やサービスを提供した企業が発行する書類のことです。請求書は法律上の発行義務はありませんが、発行すると法的な効力が認められるため、商品やサービスの提供があったことを客観的に証明する書類として広く用いられています。万が一不払いがあった場合に備えて発行しておいた方が良いでしょう。

また2023年10月からのインボイス制度の導入により、商品やサービスの買手が仕入税額控除を受けるためには、インボイス(適格請求書)の保存が必要になりました。このような背景からも、法律上の義務はないものの、実務上は請求書が不可欠であることが説明できます。

※参考:e.Gov法令検索.「民法」

※参考:国税庁.「適格請求書等保存方式の概要-インボイス制度の理解のために―」

請求書の役割・必要性

前述のとおり、事業を営む上で請求書は不可欠な書類ではあるものの、その役割は発行する側と受け取る側によって異なります。

発行する側にとっての請求書の役割は、取引があったことを証明し、代金支払いのトラブルを防ぐことです。万が一代金を支払ってもらえなかった場合でも、請求書があれば取引があったことの根拠になります。そのため、納品先に対して支払交渉を進める上でも役立つでしょう。

一方、請求書を受け取る側にとっては、支払いの根拠となる書類です。また税務調査時に支払いの証明をする役割もあるので、受領側にとっても重要な書類であるといえます。

つまり、請求書は双方にとって必要な書類であるため、正確な情報を記載する必要があります。

請求書を作成する前に必要な準備

取引が多い企業ほど請求書の発行枚数も多くなり、作成に多くの手間と時間を要します。正確な請求書をスムーズに作成するためには、相応の準備が必要です。ここでは、取り入れた方が良い準備について詳しく解説します。

請求書の作成時に用意するもの

請求書を作成する際は、あらかじめ請求書のテンプレートを用意しておくと良いでしょう。すでに社内で所定のテンプレートがある場合はそちらを使えば問題ありません。テンプレートを用意していない場合は、Excelなど表計算ソフト型式のテンプレートをインターネット上でダウンロードできます。テンプレートのとおりに必要事項を入力すれば請求書を作成できるので、簡単です。

作成した請求書を郵送する場合は、封筒、請求書在中のスタンプ、切手を用意しましょう。また請求書を送付する際に送り状を付けることは、一般的なビジネスマナーです。

なお、請求書に押印が必要な場合は印鑑も必要になりますが、PDFをメールで送信するなど電子的な方法で送る場合は、電子印鑑でも構いません。

請求書作成前の確認事項

請求書を作成しても、内容が間違っているとトラブルになる恐れがあります。再発行や差し戻しを防ぐためにも、事前の確認を怠らないようにしましょう。また請求書を作成する前に、取引先に請求書の発行日、請求金額、請求書の送付方法を確認しておくことが重要です。

請求書は取引によって締め日が異なり、締め日と支払日のタイミングに合わせて発行するのが一般的となっています。取引先から発行するタイミングを指定されることもあるので、事前に確認することが大切です。

請求書の送付方法によって保存の方法が異なるので、取引先にどのような送付方法で進めれば良いかも確認しておきましょう。取引先によっては電子的な送付に対応していないこともあります。

請求書の発行頻度

請求書の発行頻度は取引先との合議で決めることになりますが、一般的には掛売方式か都度方式を選択します。どちらを選ぶかによっても、請求書の発行頻度が変わってきます。ここでは、掛売方式と都度方式の一般的な発行頻度について詳しく解説します。

掛売方式

掛売方式とは、請求書を毎月決まった時期に発行する方法のことです。月単位で商品やサービスを提供する場合は、1カ月分をまとめて月末締めで請求書を発行することが一般的です。

例えば「2024年5月1日~5月31日までの取引に基づいて5月分の請求書を発行し、取引先に送付する」というパターンが挙げられます。特に定期的な契約の場合は、契約期間や契約条件に基づいて、掛売方式で請求書を発行するケースが多く見られます。

都度方式

都度方式とは、一回の取引ごとに請求書を発行する方法です。具体的には、「24年5月10日に行った取引・サービスの提供について、納品が完了したタイミングで請求書を作成し、取引先に送る」というパターンが挙げられます。

特に一度限りの取引の場合、商品やサービスの納品が完了した時点で請求書を発行するのが一般的です。また新規の取引先に対して請求する場合も、都度方式が採用されるケースがあります。

請求書発行の流れ

請求書は請求金額が確定したタイミングで作成し、取引相手に送付する流れとなります。ここでは、実際に請求書を発行する際はどのように進めていくのか、よくある流れを紹介します。

請求金額を確定する

原則として、請求書と見積書の金額は一致させなければなりません。見積書を発行した際に算出した金額と相違がないか確認しましょう。

ただし、商品やサービスを提供する過程で依頼内容の変更や追加が生じ、見積書と異なる金額を請求することもあるかもしれません。その場合は事前に相手にその旨を伝え、了承を得ておく必要があります。また請求書には、備考欄に見積書の記載と金額が異なる旨を明記しておくのが望ましいです。備考欄に記載しておくことで、請求書を受け取った相手が確認しやすくなります。

なお先述のとおり、請求書の発行は取引先の締め日に合わせることもあるので、月に複数の取引が発生する場合は締め日も確認しておきましょう。

請求書を作成する

請求金額が確定したら、請求書を作成します。請求書の記載項目は、法律で規定があるわけではありませんが、必要な項目を満たしていないと請求書としての役割が果たせないため注意しなければなりません。請求書に必要な項目は次のとおりです。以下の項目を漏れなく記載しましょう。

・請求書の発行日付
・請求先の情報(会社名や住所)
・発行者の情報(会社名や住所、連絡先)
・代金請求の対象となる商品やサービスの詳細(数量、単価、合計金額)
・取引年月日
・支払期限
・支払方法や送金先の口座番号
・その他、注文番号や契約条件など

また請求書をインボイス(適格請求書)として発行することもあります。インボイスとして発行する場合は、さらに以下の項目も必要です。

・適格請求書発行事業者の登録番号
・税抜価額または税込価額を税率ごとに区分して合計した金額および適用税率
・税率ごとに区分した消費税額等

事前にこれらの項目を網羅したテンプレートを作成しておくと、スムーズに作成を進められます。

※参考:国税庁.「適格請求書等保存方式の概要-インボイス制度の理解のために―」

請求書を送付する

請求書を作成したら、郵便やメールなどで送付しましょう。送付する前に請求書の内容や送付先に誤りがないか、社内で確認することも必要です。

郵送する場合は到着までに数日かかることもあるため、余裕を持って準備を進めておく必要があります。また、請求書原本の控えを保管しておかなければならない点にも注意が必要です。

PDFファイルなどにした請求書をメールで送信する場合は、送信先のメールアドレスに間違いがないかを確認し、パスワードを付けて送信します。この場合、請求書の電子データを保存しておく必要があります。

ちなみに、請求書はFAXで送付することもありますが、あまり一般的な方法ではありません。急ぎの場合にFAXで請求書を送り、後に郵送で原本を送ることはあります。

入金を確認する

取引先に請求書を送った後は、記載された支払期限内に取引先から入金されているか、入金金額に間違いがないか確認しましょう。支払期限を過ぎても入金がない場合や入金金額に誤りがある場合は、催促の連絡をしなければなりません。

入金が確認できたら、会計帳簿に記載した売掛金の消込処理が必要です。入金確認までは売掛金として計上されているので、入金が確認できた分だけ残高を減らしていく作業を行います。

一連の作業が終わったら、請求書の控えを保存しなければなりません。法人の場合、保存期間は7年間、事業開始年度に欠損金が生じた場合は10年間保存する必要があります。ファイリングやストレージへの保存など、社内で定めたルールに従って保存を行いましょう。

※参考:国税庁.「帳簿書類等の保存期間」

請求書を作成する際のポイント

請求書を作成する際には、請求書の日付の決め方や請求金額の書き方を確認しましょう。また請求書の発行方法や消費税の端数処理についても決めておく必要があります。ポイントとなるこれらの点について詳しく解説します。

請求書の日付

請求書の日付には、請求書の発行日を記載することが一般的です。ただし、実務的には自社で作成・印刷した日ではなく、取引先の締め日に合わせて日付を記載することが多くなっています。事前に取引先にいつの日付で作成すれば良いかを確認しておくと良いでしょう。請求書に日付を記載することは、自社にとって債権が発生した日を明確にするという意味でも非常に重要です。

また請求書には支払期限を明記しておくと、スムーズに入金してもらえる可能性が高くなるので忘れないようにしましょう。契約合意前に支払条件もすり合わせておくと、やり取りが円滑になります。特に取り決めがない場合は、支払う側の規定に合わせるのが一般的です。

請求金額の書き方

請求金額の書き方も特に法律上の決まりがあるわけではありませんが、一般的な書き方とポイントを知っておくと良いでしょう。まず数字には3桁ごとにカンマを入れます。カンマを入れることで金額が読みやすくなり、ミスの防止につながります。

加えて、金額の最後に「円」または金額の頭に「¥」を入れるケースも多く見られます。さらに金額の改ざんを防止する目的で、「円」の場合は後ろに「也」を、「¥」を記載した場合は後ろに「―」を記載します。最後に、消費税込みの内税か消費税別の外税かを明記しましょう。

請求書の発行方法

請求書は紙に印刷して郵送するか、メールやクラウドシステムなどを利用して電子データとして送る方法があります。従来は郵送する方法が多かったものの、近年では電子データで送付することも多くなってきています。

ただし電子データで送付する場合は、発行した側・受領した側の双方が電子データを保存しなければならない点に注意が必要です。改正電子帳簿保存法が施行されたことで、PDFなどの電子データで受け取った請求書を紙に出力して保存することは認められなくなりました。

取引先によっては電子データでの保存体制が整っていないケースもあるため、郵送と電子データのどちらで送付すれば良いか、確認しておくことが大切です。

※参考:国税庁.「令和6年1月からの電子取引データの保存方法」

消費税の端数処理

消費税額に1円未満の端数が生じる場合は、「切り捨て」「切り上げ」「四捨五入」を任意で選択しましょう。消費税の端数処理の方法は、請求書を発行する企業の判断で決めることになるためです。端数処理の方法は任意で決められますが、社内で対応を統一しておく必要があります。自社の担当者と合議の上、ルールとしてまとめておきましょう。また端数処理の方法については、事前に取引先へ伝えておくことが大切です。

参考:国税庁.「適格請求書等保存方式の概要-インボイス制度の理解のために―」.

さらに請求書をインボイス(適格請求書)として発行する場合は、一つの請求書単位で税率ごとに一回端数処理をすることとされています。複数の納品物をまとめた請求書を作成する場合は、個々の商品で端数処理をせず、請求書単位で税率ごとに行うのが正しい扱い方です。また、端数処理をした複数の納品書をまとめて一つの請求書を作成する場合は、端数処理をしません。

※参考:国税庁.「適格請求書等保存方式の概要-インボイス制度の理解のために―」

請求書の送り方とそれぞれの注意点

請求書を送付する際は、ミスが発生しないように十分注意しましょう。ここでは、送付方法ごとに注意点を解説します。

郵送する

請求書を郵便で送る場合は、事前に送付先の住所や担当者名を確認しておきましょう。取引先が大企業の場合、請求・支払関連の事務を一括して引き受ける部署が存在することもあるためです。

また先述のとおり、郵送で送付する際には送付状を付けることが一般的なマナーとされています。自社で使っているテンプレートがあれば用意しましょう。送付状には一般的な挨拶の他、同封した書類の内容や枚数などを記載しておきます。送付状は必須ではありませんが、受領側に内容を確認してもらえるため、トラブル防止につながることがメリットです。

封筒は長形3号または角形2号で、請求書の内容が透けて見えないものを選び、外側に「請求書在中」と記載するか、またはスタンプを押します。

なお請求書は信書に該当するため、メール便ではなく普通郵便で送ることが一般的です。

メールで送る

パソコンで作成した請求書をPDFファイルに変換し、メールに添付して送付する方法もあります。請求書をメールで送る場合は、事前に相手方の了承を得て、送付先のメールアドレスを確認しておきましょう。メールを送る際には、メールアドレスに間違いがないか確認が必要です。

なお、請求書への押印は法的には不要ですが、社内ルールなどで押印が必要な場合は、先述した電子印鑑を使う方法があります。請求書の押印が必要かどうかは取引先にも確認し、すり合わせておきましょう。また繰り返しになりますが、請求書をメールで送った場合は電子取引になるため、電子データを保存する義務があります。保存についてもどのように進めるか、ルールを定めておきましょう。

FAXで送る

先述のとおり請求書のFAXでの送付はあまり一般的ではありませんが、取引相手から求められた際など、一時的な方法として利用することもあります。

請求書などの書類をFAXで送るときは、書類そのものだけでなく、FAX送付状を付けて送るのが一般的なビジネスマナーです。送付状を付けることで、書類の内容や枚数などを相手に明確に伝えることができます。また受領側はFAXで届いた書類に不備がないかをスムーズに確認することが可能です。送付状を付けないケースでも、1枚目の原稿に宛名や発信者名を記載しておくとトラブル防止になります。

FAXの場合、送信エラーが発生すると相手方へ届かない可能性もあるので、送信した後に電話で確認すると良いでしょう。また後日原本を郵送で送ることが多いため、郵送の準備も進めておく必要があります。

クラウドシステムで送る

請求書の作成をクラウドシステムで行っている場合は、送付もそのままシステム上で行うことができるパターンが多く見られます。

所定の操作を済ませれば、瞬時に相手方に請求書を届けることが可能なため、郵送、メール、FAXと比べて手間がかからず非常に便利です。さらに保存機能が付いているシステムであれば、そのまま電子データとして保存できます。

簡単な操作で作成、送付、保存ができるので請求漏れや誤請求の防止につながり、業務効率化にも役立つことが大きなメリットです。ただし、システムを選ぶ際には電子帳簿保存法に対応しているか確認が必要になります。導入に当たっては、クラウドシステムの仕様書や説明書をチェックしておくか、メーカーなどの担当者に問い合わせておきましょう。

まとめ

請求書は法的な発行の義務はありませんが、請求する側・支払う側にとって重要な書類です。そのため請求書には必要な項目を、漏れなく、正確に記載する必要があります。

請求書は従来郵送で送付することが一般的でしたが、近年は請求書を電子化してメールやクラウドシステムで送付するケースが多くなっています。クラウドシステムを利用すると、業務効率化につながる可能性があるので、現在導入していないという企業はぜひ前向きに検討しましょう。

コクヨの電子帳票配信システム『@Tovas』は、請求書や納品書などの帳票書類を電子化して送付できるクラウドサービスです。取引先の要望によって「電子ファイル」「FAX」「郵送」の3つの配信手段を選べるため、請求書の送付業務を効率化できます。請求書の発行・送付にぜひお役立てください。

@Tovasマーケティング担当(コクヨ株式会社)

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