お役立ちページ
支払通知書の役割とは?インボイス制度による変更点も合わせて解説

支払通知書の役割とは?インボイス制度による変更点も合わせて解説

公開日:2023年12月25日 更新日:2023年12月29日

支払通知書は買い手側(支払い側)から売り手側(代金の受け取り側)に対し、代金の支払いに関する内容を通知するための書類です。インボイス制度の導入により、支払通知書の扱い方にも変更が必要になりました。

本記事では、支払通知書の役割やインボイス導入後の扱い方を解説します。支払通知書の電子化や、システム導入の具体的な事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

支払通知書とは

支払通知書は、ビジネス取引において重要な役割を果たす文書です。主に買い手側(支払い側)が請求書を受け取る前に発行するもので、取引の透明性を高めつつ、誤解やトラブルを防ぐために役立ちます。ここでは支払通知書の役割や、請求書との違いを解説します。

支払通知書の役割

支払通知書とは、取引が完了しているものについて、取引内容や支払い金額などを相手に通知するための書類です。主に買い手側(支払い側)が請求書を受け取る前に発行するもので、双方の取引内容を確認するための役割があります。

支払通知書には法的に定められた様式はありませんが、一般的に記載すべき項目が存在します。具体的には、取引日付や案件名、金額などです。加えて、インボイス(適格請求書)として交付・保存する場合は、インボイスとしての項目を記載する必要があります。

支払通知書は法的に発行する義務がある訳ではなく、あくまでも任意で発行する書類です。ただし支払通知書の発行によって、取引内容や金額の認識ミスを防げるなどの利点があります。

支払通知書と請求書の違い

支払通知書と請求書は、それぞれ「発行者」が異なります。 前述のとおり、支払通知書の発行者は商品やサービスの買い手側(支払い側)です。一方の請求書は、商品やサービスの売り手側(代金の受け取り側)が取引内容や請求金額を明確にし、定められた期日までに支払ってもらうために発行します。請求書の発行も法的な義務はありませんが、請求があったことを証明する書類として重要です。

支払通知書と請求書は、目的や機能も若干異なります。支払通知書は、取引内容や支払う金額などを明確にし、取引が円滑に進むようにするためのものです。一方の請求書は、取引内容や請求金額を明確にし、支払い期日までに支払ってもらうために用いられます。

支払通知書と支払明細書の違い

支払通知書と支払明細書は、発行する相手が異なります。支払通知書は主に企業間の取引で使用され、企業が売り手側(代金の受け取り側)に対して発行する書類です。一方、支払明細書は主に企業から個人の消費者に対して発行される書類になります。例えば配当金の支払明細書や給与の支払明細は、支払明細書の典型例です。

ただし支払通知書と支払明細書については、特に法的に発行が義務付けられているものではありません。支払明細書を支払通知書とする場合も、問題なく使用できます。

支払通知書を発行するメリットとは

支払通知書は、ミスやトラブルを減らすなどの観点で重要な役割を果たします。支払通知書を発行するメリットは主に、経理業務をスムーズに進められることと、請求書の代わりになることの2点です。それぞれのメリットを詳しく解説します。

経理業務をスムーズに進められる

支払通知書は、経理業務をスムーズに進めるためにあると便利です。

支払通知書を発行する大きなメリットは、取引内容や金額をお互いに確認しやすくなり、認識の違いによるトラブルを防げる点です。支払通知書を受け取った側は、取引内容や金額を確認した上で請求書を発行できるため、請求書の記載ミスも防止できます。請求書を間違えて発行するといったミスがなくなり、請求書の再発行や再度振込も防ぎやすくなるでしょう。

請求書の代わりになる

請求書の代わりになることも、支払通知書を発行するメリットです。支払通知書には、取引の内容や金額、支払条件などが含まれるため、請求書と同様の機能を果たします。両社の話し合いによって、経理作業をカットすることも可能でしょう。

通常取引があった際は、売り手側(代金の受け取り側)が請求書を発行してから買い手側(支払い側)が商品・サービスに対して支払いをします。しかし支払通知書を発行すれば、請求書を待つことなく支払いの処理が可能です。

支払通知書を発行し、代金を支払う前に発注内容を売り手側(代金の受け取り側)に確認・了承してもらえば、認識の相違によるトラブルを防げます。上記のように、支払通知書は経理業務の効率化だけでなく、取引関係の円滑化にも役立ちます。

インボイス制度開始後の変更点

インボイス制度は、2023年10月1日から開始された新しい消費税の仕入税額控除方式です。支払通知書を発行する際は、インボイス制度の影響を受けます。ここでは、インボイス制度開始後の変更点をまとめて紹介します。

仕入税額控除を受ける場合の対応

2023年10月から開始されたインボイス制度によって、仕入税額控除を受けるためには、支払通知書を適格請求書に対応した形で発行する必要があります。仕入税額控除とは、商品の売上時にかかる消費税額から仕入れ時にかかった消費税額を差し引くことです。この適用を受けるためには、従来の支払通知書の項目に加えて、以下の内容の記載が必要です。

・売り手側企業の登録番号
・取引が軽減税率の対象かどうか
・税率ごとに区分して合計した支払額
・税率ごとに区分した消費税額等
・相手方の確認を受けていることを示す一文

支払通知書は、本来法的効力がない書類です。しかし通知書の記載内容が、上記のような適格請求書の要項を満たしていれば、そのまま適格請求書として扱えるようになります。

支払通知書を適格請求書として発行する場合の主な記載項目

支払通知書を適格請求書として発行する場合の主な記載項目は、以下のとおりです。

・タイトル・発行年月日
・発行元企業名・連絡先
・発行先企業名・登録番号
・支払い通知金額
・取引年月日
・取引内容・単価・数量
・消費税

以下、それぞれの項目を詳しく解説します。

タイトル・発行年月日

タイトルは何の目的で作成された書類なのか明確にするために使用されるもので、「支払通知書」と記載することが一般的です。その後、書類を発行した年月日を記載します。1カ月分をまとめて記載する場合は、月末または月初の日付にするケースが多いとされています。

発行元企業名・連絡先

支払通知書を発行した企業の名称、住所、部署名、連絡先なども、適格請求書として発行する場合に必要な項目です。連絡先には、電話番号やメールアドレスを記載することが一般的です。「支払通知書の送付後、〇〇営業日以内に連絡がない場合は確認済みとします」などの文言を記載して、通知書の内容確認の手間を省く場合もあります。

発行先企業名・登録番号

発行先企業名・登録番号も必要です。支払通知書を発行した相手方の企業名と、送付先の企業が適格請求書発行事業者の場合は、登録番号を記載します。登録番号は相手方の企業に前もって確認しておきましょう。

支払い通知金額

支払通知書には、該当する取引で支払う予定の金額が明確に記載されます。具体的には、商品やサービスの基本価格です。消費税を含めて、支払う金額の総額を分かりやすく記載します。

取引年月日

取引内容ごとに取引が発生した年月日を記載します。まとめて記載するのではなく、それぞれの取引に応じた年月日を書きましょう。取引があった時点の年月日なので、基本的には支払通知書の発行日よりも前になります。

取引内容・単価・数量

支払先に内容が分かるように、取引の対象となった商品やサービスの内容(取引内容・単価・数量)を記載します。複数の商品やサービスの取引を行った場合は、1件ずつ分けて記載すると確認しやすくなります。それぞれの単価や数量も、併せて記載しましょう。

消費税

商品やサービスごとに、消費税を消費税率8%と消費税率10%に分けて記載します。適用税率と税率ごとの消費税額、消費税の合計額をそれぞれ書きましょう。

支払通知書を発行・受領した際の注意点

支払通知書を発行・受領した際に注意したいことは、長期保管の義務です。支払通知書が適格請求書として発行または受領された場合、国税関係書類として扱われます。「発行または受領した日の属する課税期間の末日の翌日から2カ月を経過した日」から、7年間の保管が必要です。例えば、2023年5月15日に支払通知書を発行・受領した場合は以下のようになります。

・「属する課税期間」は2023年の1月1日から12月31日までの1年間(事業年度による)
・課税期間の末日は2023年12月31日で、翌日は2024年1月1日
・2カ月を経過すると、2024年3月1日

つまり上記の支払通知書は、2024年3月1日から7年間保管する必要があります。

さらに支払通知書を電子的に発行・送付した場合は、電子帳簿保存法の電子取引にあたるため、電子データでの保存が義務付けられる点も注意しましょう。電子データで保管する場合は、電子帳簿保存法の要件を満たす必要があります。

支払通知書を電子化するメリット

支払通知書を電子化して管理するメリットは、以下の3点です。

・支払業務を効率化できる
・保管する手間が省ける
・コストを削減できる

特に効率化において、電子化は大きな役割を果たします。以下、それぞれのメリットを詳しく解説します。

支払業務を効率化できる

支払通知書を電子化するメリットは、支払業務を効率化できる点です。従来の紙ベースのプロセス(書類の印刷、封入、郵送など)に比べて、支払通知書の作成・送付にかかる時間と労力が大幅に削減されます。

支払通知書を電子化する際、重要になってくるのがシステムの導入です。特に適格請求書の適用を受ける場合、記載項目の要件を満たす必要があるため、システムを利用した方がミスなく発行できます。

見積書や注文書のデータを自動で取り込む機能があれば、支払通知書の作成もスピーディーに行えます。データ入力の手間が省けるため、組織全体の作業効率が向上するでしょう。

保管する手間が省ける

保管する手間が省けることも、支払通知書を電子化するメリットです。支払通知書を電子的に発行・送付した場合は、紙に印刷して保管する必要はなく、電子データのまま保管します。

紙の文書の場合、ファイルキャビネットや保管室などのオフィススペースが必要です。電子化された支払通知書は、サーバーやクラウドストレージに保存されるため、物理的なスペースを占めることなく保管できます。

システムを活用すれば経理関係の書類をWeb上で一括管理できるため、閲覧や検索がしやすくなることも大きな利点です。保管したデータは社外からも確認できるため、テレワークの推進にもつながります。

コストを削減できる

コストを削減できることも重要なメリットです。支払通知書を紙で発行・送付する場合、用紙や印刷、送付などにコストがかかります。支払通知書を保管するために、ファイルやキャビネット、保管スペースも用意しなければなりません。

しかし電子データならメールなどで送付できるため、印刷代や郵送代がかかりません。用紙や封筒、ファイル、キャビネットなどの購入も不要になるため、コスト削減につながります。

「保管する手間が省ける」点にも共通しますが、システムで一元管理できるため、管理費用(主に人件費)が削減できることも大きなポイントです。

以上のように、支払通知書の電子化はさまざまな面でコストを削減し、企業の業務効率・コスト効率を向上させるために役立ちます。

『@Tovas』の導入で支払業務の効率化に成功した事例

『@Tovas』は、コクヨの電子帳票配信システムです。『@Tovas』の導入で支払業務の効率化に成功した事例として、以下の3つを紹介します。

・住友ベークライト株式会社様の事例
・株式会社カウネット様の事例
・ナカ工業株式会社様の事例

各社の導入前と導入後の状況をそれぞれ紹介していきます。

住友ベークライト株式会社様の事例

住友ベークライト株式会社では、支払通知書の送付を毎月専用の圧着はがきで郵送していました。「@Tovas Master +」の導入により、支払通知書の送付を郵送からFAX送信へ切り替えています。これにより、年間300時間以上の削減に成功しました。

同時に「伝票@Tovas」を導入し、支払通知書を含む帳票をクラウド上で自動的にPDF生成できるようにしました。作業時間が大幅に削減できただけでなく、はがき圧着機のメンテナンス費用や郵送費用などのコスト削減にも成功しています。

株式会社カウネット様の事例

株式会社カウネットでは月間2,000件以上の支払明細書を発行・送付していましたが、業務負担に課題を感じていました。『@Tovas』の導入により支払明細書を100%電子化、PDFファイルによるWeb配信に切り替えています。

支払明細書の電子化により印刷・部材費が不要となり、年間60万円以上のコスト削減を実現しました。さらに誤送付による情報漏えいリスクの排除やシステムのブラックボックス化の回避にも成功しています。

また『@Tovas』の導入によって自宅からでも帳票の配信ができるようになり、テレワークの推進を実現しています。株式会社カウネットでは、以前からテレワークの推進を行っていましたが、さらにその流れを後押しする形となりました。

ナカ工業株式会社様の事例

ナカ工業株式会社では、従来支払案内書を担当者2名が1日がかりで手作業で郵送していたため、業務効率の面で課題を感じていました。『@Tovas』の導入により、支払案内書の送付を自動化し、郵送にかかっていた業務負担はほぼゼロになっています。

控えの帳票もPDF化できるため、管理面でも効率化を実現しています。郵送に比べて作業スピードが大幅にアップし、紙で管理する必要もなくなったため、問い合わせにも迅速に対応できるようになりました。

さらに『@Tovas』の導入で、コスト効率にも大きな変化が表れています。以前の帳票作成には、高価な専用紙を使っていました。しかしシステム導入で専用紙からPDFに変わり、プリンターの保守料もゼロになっています。

まとめ

支払通知書は買い手側(支払い側)が、取引内容や金額の確認のために売り手側に対して発行する書類です。要件を満たせば支払通知書を適格請求書として発行し、仕入税額控除の適用を受けられます。支払通知書の発行・送付をスピーディーに行うには、電子化への移行がおすすめです。

コクヨの電子帳票配信システム『@Tovas』は、支払通知書や請求書など社内のさまざまな帳票書類を電子ファイルで送付できるクラウドサービスです。取引先に応じてFAXや郵送での送付もできるため、支払通知書の送付にかかる業務負担を軽減できます。

今回紹介した事例も参考にしつつ、支払通知書の発行・送付・管理にかかる作業の効率化を目指している方はぜひご利用ください。

@Tovasマーケティング担当(コクヨ株式会社)

お役立ち資料一覧

関連記事

まずはお気軽にご相談ください。

まずは説明を聞くだけという方も、具体的な導入プランの提案が欲しいという方も是非お問い合わせください。