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見積書と請求書の違いは?発行理由や違いを解説

見積書と請求書の違いは?発行理由や違いを解説

公開日:2024年1月25日 更新日:2024年2月1日

企業間取引では、見積書や請求書など日々さまざまな書類を発行します。これらはどちらも取引内容や金額を記載した重要な書類であり、取引に対する認識の違いを防ぐという役目があります。また見積書と請求書は取引内容や金額が同じ場合もありますが、それぞれ発行する理由やタイミングは異なります。

本記事では、見積書と請求書の違いについて解説します。見積書と請求書で金額や内容が異なる場合の対処法も紹介しますので、参考にしてください。

見積書とは

見積書とは契約内容の履行を本格的に始める前、取引相手と事前に認識をすり合わせるために発行する書類です。見積書で取引内容や金額を提示することで、実際に取引をするかどうかを決めます。ここでは、見積書について記載内容の一例や発行のタイミングを解説します。

見積書の記載内容

見積書は取引相手にこれから提供するサービスの内容や価格を提示する、最初の書類です。契約自体は口頭でも可能ですが、口頭だけのやり取りでは商品やサービスを受け渡す際に商談の内容とは異なるリスクがあります。見積書を事前に発行すると双方の認識をすり合わせることができ、スムーズなやり取りにつながります。

見積書の発行は任意であり、法律上の義務はありません。そのため記載内容については、企業やテンプレートによって異なります。取引相手との認識をすり合わせるために網羅しておきたい大切な情報は、以下のとおりです。

・表題
・宛名
・発行日
・見積番号
・発行者の会社名、住所、連絡先
・発行者の押印
・数量、単価、合計金額
・納期
など

上記の項目を見積書に記載して、取引相手に対し発行します。

見積書を発行するタイミング

見積書の目的は、これから行う取引の内容を双方で確認することです。そのため、本格的なやり取りが始まる前に発行するのが一般的です。

見積書を発行する前に依頼側が発注してしまうと、行き違いの原因になります。また見積書を出すタイミングが遅いと同業他社へ案件を回されてしまい、契約を逃す可能性もあるでしょう。

サービスを提供する側は取引の頭出しや打診があった時点で、すぐに見積書を発行すると取引につなげやすくなります。事前にテンプレートを用意するなど工夫をしておくことで、作成時間を短縮できます。

依頼側が見積書を確認し、問題がなければ正式な発注・依頼に移ります。見積書は、発注書と合わせて契約を本格的に動かす起点となる書類です。

見積書を発行する理由

見積書には事前に条件を提示し、契約中のトラブルを避ける役割があります。他にも依頼側から信用を得られるチャンスもあるため、迅速かつ丁寧に発行することが大切です。

取引条件を提示するため

見積書が持つ一つ目の役割は、依頼側が発注に踏み切るための判断条件を提示することです。見積書を発行する前の段階では、依頼側としては注文の意思があるものの正式な契約は始まっていません。相見積もりといって複数の会社に同じ条件で見積もりを依頼し、一番自社に合った取引ができる会社に契約を依頼することも珍しくないでしょう。

依頼側が発注に踏み切るか判断するには、金額や納品期日などの具体的な情報が必要です。判断の材料を提示し、自社に依頼をしてもらうためにも、受諾側としては見積書の中で条件を提示する必要があります。

依頼側としては見積書を発行してもらうことで、金額や期日といった具体的な情報の他、担当者の対応といった抽象的な情報も読み取っています。見積書の発行依頼に対して迅速に対応すると、商談がスムーズに進みやすいでしょう。

トラブルを避けるため

見積書が持つ二つ目の役割は、あいまいな契約によるトラブルを避けることです。商談や打ち合わせでの口約束は、話した側も聞いた側も正確な情報を覚えていない可能性があります。約束した条件をそのまま提示したはずなのに、先方から難色を示されることもあるでしょう。

口約束ではなく、見積書で提示することで依頼側も受諾側も契約の条件を客観的に確認できます。特に金額や納期など大事な部分はささいな違いが大きなトラブルに発展しますので、細かな内容でも文面に残しておくのが望ましいです。

また見積書があれば商談や打ち合わせの場にいなかった人も契約条件を確認できます。担当者が変わっても対応しやすいため、トラブルを未然に防ぎやすくなるでしょう。

取引相手としての信用度を示すため

見積書を発行する三つ目の効果は、取引相手として信用してもらいやすくなる点です。

新規で取引をする場合、まずは資料請求や問い合わせをすることが多いでしょう。しかし、資料請求や問い合わせだけでは具体的な条件まで分からないケースも多いため、依頼に際して不安があるかもしれません。

条件が明瞭に記載された見積書が提示されれば、取引に対して前向きに検討する可能性があります。先述したように、見積書の発行にはトラブルを避ける効果もあるので、スムーズにやり取りをしたいという気持ちも伝わるでしょう。今後の良好な関係の構築にも役立つはずです。

依頼側は見積書の金額設定が適正かどうかを確認した上で、正式に依頼するかどうかを判断します。決定権者も納得できる内容であれば、取引相手として十分な信頼を勝ち取れるでしょう。

請求書とは

請求書とは、取引の内容と代金を証明する書類です。取引の基本ともいえる書類なので、記載内容だけでなく発行するタイミングや請求形式について改めて確認しましょう。

請求書の記載内容

請求書は、商品やサービスを受け渡した後に発行する書類です。取引金額を改めて明確にし、代金を受け取るために受注側が発行します。法律上では発行の義務はありませんが、取引を完結させるためには欠かせない重要な書類です。

請求書の記載内容は厳密に決まっている訳ではありません。下記のような記載内容が満たされており、ビジネスの場にふさわしい形式で発行しましょう。

・発行者の事業者名
・取引年月日
・取引内容(項目名や数量、金額、軽減税率の対象品目がある場合はその旨)
・振込先
・支払期限

請求書は、代金を確実に回収するための大切な書類です。取引が多い企業では、多くの枚数を発行することから、近年ではWeb上で効率的に送信・管理するケースも増えています。

請求書を発行するタイミング

請求書は、原則として取引が完了したタイミングで発行します。ただし今後も継続して同じようなやり取りをする場合、一定期間分をまとめて発行するやり方とその都度発行するやり方の2通りが存在します。ここでは、形式ごとに発行するタイミングを解説します。

まとめて発行するケース

ある期間の取引をまとめて一枚の請求書にするやり方を掛売方式といいます。掛売方式ではこれまでの取引内容を締日までに請求書にまとめ、注文側へ入金を依頼します。

掛売方式のメリットとしては複数発生した取引に対して、その都度請求書を発行する必要がない点です。トラブルを防いだり手間を減らしたりするためにも、入金の頻度はなるべく減らす方が好ましいでしょう。掛売方式であれば月に一度の発行で済むため、特に取引の頻度が多い業務において広く取り入れられています。

都度発行するケース

取引が発生するたびに請求書を発行するやり方は、都度形式と呼ばれます。都度形式のメリットは業務開始から請求書の発行、入金までの待ち時間を掛売方式よりも短くできる点です。取引の頻度が低い場合や、一件の請求金額が大きいときには都度発行されるケースが多いでしょう。

デメリットとしては、取引頻度が上がれば上がるほど請求書の作成や送付といった業務量が増えてしまう点です。業務負担を軽減する観点から、企業間の取引では掛売方式が一般的とされています。

請求書を発行する理由

請求書は引き渡したサービス・商品の代価を正しく回収するための書類です。商品の内容だけでなく、金額や支払期限・支払先など、代金回収に必要な情報が端的にまとまっています。また請求書を発行することで清算が必要な売掛債権の証明にもなるため、代金の未払いというトラブルの防止にもつながります。

請求書は受け取る側(発注側)としても、受け取ったサービスに対して不当に高額な請求がされていないか確認するために重要な書類です。取引が終わったあとも、支払いが正しく行われたかどうかの判断材料になります。

そのため、請求書は税務関連書類として取引終了後も一定期間保管する義務があります。紙の書類であれば保管場所を確保する必要があるでしょう。電子データであれば膨大な書類も簡単に管理できるため、導入する企業が増えています。

見積書と請求書の違い

見積書は条件を細かく変更することで内容も変わる可能性がありますが、請求書はすでに提供された商品やサービスの対価なので金額が変わることはありません。見積書と請求書は双方ともに取引において大切な書類ですが、役割が異なる点に注意しましょう。

発行する目的

見積書と請求書はどちらも商品やサービスの内容を確認するための書類ですが、目的に違いがあります。まず見積書は正式な取引に進むかどうか判断するための書類です。そのため、一つの案件に複数枚の見積書が発行されることも珍しくありません。

一方、請求書はすでに行った取引の内容を確認し、代金を支払ってもらえるよう依頼するための書類です。一つの案件につき一枚発行するか、あるいは掛売方式により複数の案件を一枚にまとめることもあります。

発行するタイミング

見積書と請求書は発行するタイミングも異なります。見積書は発注前の条件整理を目的としているため、契約前の初期段階で発行します。見積書を発行しても実際に取引が始まる訳ではなく、あくまでも事前に条件を提示することが主な役割です。

請求書は取引の終了後、対価の支払いを促すために発行されます。受注側にとって請求書は仕事を終えたことの意思表示でもあるでしょう。請求書の発行後に追加で依頼があった場合は、また別の案件と考えて見積書を新しく発行する可能性もあります。

受け取った側の対応

見積書と請求書は受け取った側の対応も異なります。見積書を受け取った場合は受注側が提示した条件が適切かどうか検討し、正式な発注に移るか判断します。検討の結果、依頼しない場合は断りの連絡を入れることもありますが、必須ではありません。

一方請求書を受け取った場合は、まず記載内容が事前に確認した条件や実際に受け取った内容と相違がないかを確認します。請求内容に間違いがなければ、期日までに指定の入金先に代金を支払います。

見積書と請求書の内容が違う場合

発注側は見積書の内容を確認した上で、実際に発注するかどうかを判断するため、見積書と請求書の内容は一致することが一般的です。

しかし、実際に仕事を進めていく上で見積書の内容から変更になるケースもあります。納期の変更や依頼内容の追加、仕入れ価格の高騰などが代表的な事例です。現場で了解が得られていれば見積書と請求書に違いがあっても問題ありませんが、後で社内の経理担当者が確認するときに混乱してしまう可能性があります。

もし見積書と請求書の間に変更がある場合は、具体的な変更点についてメモを残しましょう。請求書を発行する担当者が変更を把握していないと、請求書の内容を間違えてしまう可能性もあります。意図的な変更なのか偶発的なミスなのか見分けるためにも、見積書と請求書で内容が違う場合は担当者に確認しましょう。

見積書を発行する際のポイント・注意点

見積書は取引につながるかどうかの大事な書類になるため、迅速に対応することが大切です。また見積書を発行した後は法律に従って適切に保管をする必要があります。ここでは、見積書を発行する際のポイントを解説します。

複数のプランで発行する

一つの案件に対して複数のプランを想定している場合、プランごとに見積書の作成を依頼しましょう。例えば、発注する個数によって単価が変わるケースもあります。その場合、100個、500個、1000個など複数のパターンを送ると、個数が多ければ多いほど単価が下がり最終的な利益率が変わることを伝えられます。

また複数の見積りプランを依頼するということは、発注側でも具体的なプランが決まっていない可能性があります。受注側の方から適切な条件を提案すれば実際の発注を受けられる確率も上がるでしょう。

見積り依頼は早めに対応する

発注側は、他社にも並行して見積書を依頼している可能性があります。重要な書類ですので慎重に検討する必要がありますが、あまり時間をかけすぎてしまうと同業他社に先を越されるかもしれません。受注機会を逃さないためにも、早めの対応が求められます。

郵送で請求書を発行する場合、封入や発送には時間的コストがかかります。電子的に送付すればいち早く見積書を届けられるため、同業他社に先んじることも可能です。

見積書の有効期限を記載する

見積書はあくまでも現時点での条件を示したものであるため、仕入価格や原材料費の変化によって販売価格が変動する可能性も少なくありません。見積書に有効期限を記載しておくことで、無理な条件での受注を防ぐことができます。期限を設ければ、契約に踏み切るかどうか迷っている発注者に決断を促せるメリットもあります。

有効期限の目安は商品やサービスの内容によっても異なります。有効期限が長すぎると価格が変わってしまう可能性があるので、適切な期間を設定しましょう。

記載内容に誤りがないか確認する

見積書を送付する前に、内容に誤りがないか必ず入念にチェックしましょう。見積書は条件を提示する性質上、相手は見積書に記載されていることが前提と考えて契約を判断します。ここで誤認があると後に大きなトラブルに発展する可能性があるので、送付する前に記載内容をよく確認することが大切です。

万が一、送付後にミスを見つけた場合はメールや電話などで早急に相手へ連絡し、正しい見積書を追って発行します。データであればすぐにメールで送信できるので、タイムロスの削減にもつながるでしょう。

取引の条件を明確にしておく

見積書には商品やサービスの詳細の他、取引の条件を明記しておくことも肝心です。特に提供するサービスに柔軟性があり顧客の要望や環境によって内容が変わりやすい分野は事前の提示が重要になります。設計・開発の分野や業務委託などの契約体系の場合、納品物のイメージがしやすいように事前のすり合わせが必要です。

具体的には以下のような条件が考えられます。

・納品スケジュール
・業務範囲
・アフターフォローの要項
など

上記のような条件をあらかじめ提示することで、トラブルの防止にもなります。

見積書のデータは適切に保管する

見積書は発行後も適切な方法で保管しましょう。法律により法人で7年間、個人事業主で5年間の保存義務があります。後で検索しやすいように、ファイル名やインデックスなどを付けることも大切です。

また見積書は電子帳簿保存法の対象書類でもあります。電子データで送った、または受け取った場合はデータのまま保存しなければなりません。紙の書類をスキャニングして電子化するときも一定の条件があるので、保管する際には電子帳簿保存法の要件をよく確認しておく必要があります。

まとめ

見積書と請求書はどちらも取引にかかわる重要な書類ですが、発行する目的やタイミングにそれぞれ違いがあります。特に見積書は発行したあとに金額を変更することもあるため、変更があった場合は発注先に対して丁寧に説明する必要があります。取引のきっかけになる書類なので、迅速かつ正確な発行を心がけましょう。

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@Tovasマーケティング担当(コクヨ株式会社)

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